・資産運用をしようと思っているけど何から始めていいかわからない
・そもそもどんな金融商品があるのかもわかっていない
・毎日相場を見て勉強する時間もない


といった悩みを持った投資初心者の方は多いのではないでしょうか?

本記事では、投資について初心者のためよくわからないという方に向けて、資産運用を行なう上でのポイントを解説します。

1.初心者が投資を始めるときのコツは?


はじめに、初心者が投資を始めるときのコツを解説します。

特徴①少額投資で無理なく始める


投資は、収入から支出を差し引いた余剰金で行うのが基本なので、少額から投資が可能な金融商品で無理なく始めるのが無難です。
少額から投資をスタートすれば、もし失敗しても金銭的なダメージが少なくて済みます。投資を始めようとしている人や、始めたばかりの初心者がいきなり多額の金融商品を購入すると、損失を出したときの被害が大きくなるのでやめておきましょう。
投資には多額の資金が必要だと思われがちですが、100円から投資できる金融商品もあります。とくに、インターネット上で取引や出入金ができるネット証券では、100円から購入できる金融商品が増えているのが現状です。
自分の家計状況を把握し、日々の生活に負担のかからない少額から投資することが大切だといえます。

特徴②短期投資ではなく長期積立で資産形成を目指す


短期的な投資方法で利益を出すことを目標にするよりも、数年~数十年の時間をかけて長期的な積み立てを行うほうが、投資初心者には向いています。
長期的な積立投資は、目先の相場の変化に左右されずに投資を行えるため、リスクを抑えて着実に資産形成をすることが可能です。一方で、短期的な投資は的確なタイミングで売買しないと利益を出しにくく、投資の知識と判断のスピードが求められるため、初心者には厳しいといえます。
長期的な積立投資は、金融商品の平均購入単価を下げられるのもメリットです。例えば、購入する金額を一定にするドルコスト平均法で投資すると、金融商品が高いときには少なめに購入し、安いときに多めに購入できるため、結果的に購入平均単価が抑えられます。

また、毎月投資する金額が少なくても、長期的に積み立てることで資産を増やしていくことが可能です。例えば、毎月1万円を積み立てて、年利5%で20年間運用した場合を考えてみましょう。投資する元本は、毎月1万円×12か月×20年=240万円です。240万円の元本に対し、年利5%で着実に運用することができた場合、運用収益は約171万円になり資産の合計は約411万円になります。

上記のように、毎月1万円の積み立てでも、20年の時間をかけて投資すれば資産を大きくすることは十分に可能です。

特徴③複数の銘柄を選んでリスクを分散させる


1つの銘柄に集中して購入せずに、複数の銘柄を選んでリスクを分散させることも重要です。

値動きの異なる銘柄を組み合わせて投資すれば、1つの銘柄の価値が下がっても、ほかの銘柄の価値が上がれば損失をカバーすることができます。予期しない相場の暴落や、投資先の消滅などに備えられるのが分散投資のメリットです。
例えば株式投資だと、手持ち資金でA社の株だけを購入せずに、A社・B社・C社・D社と買う株式を分けてみてください。A社だけに投資すると、A社が倒産したら資金がなくなってしまいますが、A社・B社・C社・D社に分けて投資すると損失を抑えられます。
投資する銘柄を見極める知識や経験の少ない初心者は、分散投資でリスクを下げて、失敗したときに備えておくことが重要です。

2.資産運用の種類


資産運用の方法にはいくつか種類があり、それぞれに特徴があります。

預貯金

預貯金とは、銀行や郵便局にお金を預けることです。2020年時点でもわずかながら金利がつくため、預貯金も資産運用と考えられます。

一方で預貯金は、預け先が倒産しない限り元本が確保されるため、比較的安全性が高い資産運用です。

保険

保険には、支払った保険料を保険会社が代わりに運用して殖やしてくれる貯蓄型の保険があります。貯蓄型保険の種類は以下の通りです。

● 個人年金保険
● 学資保険
● 終身保険 など

貯蓄型の保険は、自分で資産運用をせずとも、預貯金よりもお金を殖やせる可能性があります。しかし保険料を支払っている途中で解約すると、元本割れが起こる可能性があるため注意が必要です。

国債(債券)

国債は、国が発行する債券のことで、購入することで半年に一回金利を受け取ることができ、満期を迎えると元本が戻ってきます。

国債の元本や利子の支払いについては、国が責任をもって行ってくれるためリスクの資産運用の中でも比較的安全な方法です。ただし安全性が高い分、リターンは他の投資手段よりも劣ります。

投資信託

投資信託とは、投資のプロに委託して投資する方法です。投資先は、国内や国外の株式、債券、不動産など幅広い選択肢から選べます。

ただし、口座開設手数料や信託報酬といったコストがかかるのが難点でしょう。

株式投資

株式とは、企業が資金調達のために発行するものです。株式を取得して株主となることで、利益を配当金として還元してもらえたり、商品やサービスの提供といった株主優待を受けられたりします。

一方で、株式投資で利益を出すためには、会社や世の中の知識が必要で勉強に時間がかかる点に注意が必要です。

不動産投資

不動産投資とは、マンションやアパートのような不動産を使って、賃料収入や売却益を得る投資です。ローンを活用することで自己資金が少なくても始められます。加えて不動産は、現物資産ですので、他の運用方法と比較してインフレの影響を受けづらいです。

一方で、物件の管理や入居者の対応が必要となる場合があるため、資産運用の初心者には少しハードルが高い投資方法といえます。

3.初心者におすすめな資産運用4選


資産運用の経験があまりない人は、ここでご紹介する方法を使って始めてみてはいかがでしょうか。

 

iDeCo

iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、自分で拠出した掛け金を投資信託のような金融商品を通じて運用していきます。

iDeCoの最大のメリットは、税金が優遇される点です。掛け金は全額所得控除の対象なだけでなく、運用益も非課税で、退職時も税金の負担を優遇してもらえます。

ただしiDeCoで積み立てたお金は、原則60歳まで引き出せません。また、掛け金の上限は、職業などによって変わる仕組みです。

NISA

NISAとは、株や投資信託などの運用によって得た利益が一定額まで非課税となる制度です。通常のNISAに加えて、つみたてNISAやジュニアNISAなどがあり、非課税となる投資額や期間が異なります。

投資したお金はいつでも引き出せますが、iDeCoのように掛け金は所得控除の対象となりません。

個人向け国債

個人向け国債は、国が個人向けに発行している国債のことで、証券会社から購入できます。

国債はリスクが低いだけでなく、個人向けは額面金額1万円からと手軽に始められるため、資産運用の初心者でも始めやすいです。

ロボ・アドバイザー

ロボアドバイザーとは、自分の代わりにAIが年齢や資産状況、リスクの許容度などに応じて投資先や商品を自動で選んでくれるサービスです。そのため、資産運用の知識が浅い人でも効果的な投資を行える可能性があります。

一方でAIの力を借りるとはいえ、元本割れが起こる確率は決してゼロではありませんので、過信しないようにしましょう。

資産運用の注意点

この章では初心者の方が資産運用を行う上で知っておきたいポイントをご紹介します。
闇雲に投資を行っても、思うように資産が増えなかったり、暴落に巻き込まれて資産を大きく減らしてしまったりしてしまいます。この章のポイントを押さえることで、安定した資産運用に近づけます。

① 支出を減らして投資資金を確保する
② 生活防衛資金を確保する

ポイント①支出を減らして投資資金を確保する

資産運用を行うにあたり、商品選びよりも大事なことがあります。それは、投資の資金をできるだけ多く確保することです。

同じ年5%の利回りで商品を運用する場合でも、元本が大きければ大きいほど、得られる利益も大きくなります。
10万円を元手に運用する場合 → 年5000円の利益
1000万円を元手に運用する場合 → 年50万円の利益
逆に、元手になる資金が少なければ運用を行ってもインパクトが大きくありません。

 

つまり、資金が少ないうちはいかに元手を用意できるかが重要になります。そのためには、支出を減らすことでいかに月々の収入から投資に回せるかが重要です。

資産運用を始める前に、下記のような支出の見直しをおすすめします。
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 携帯、通信費

ポイント②生活防衛資金を確保する

長い人生においては、いつなにが起こるかわかりません。

自分の資産をすべて投資に回していると、職を失ったときに目の前の生活をすることもままならなくなってしまいます。投資商品はすぐに換金できないものも多いので、生活防衛資金として一定額を預金として持っておくのがおすすめです。

具体的には、生活費の6か月分の生活防衛資金を持っておくといいでしょう

まとめ

いかがでしたか?

ここまで、初心者の方が不動産投資を行う上でのポイントをご紹介してきました。資産運用はしっかり知識を身に付けて行うことでより成功しやすくなります。

また、資産運用にはさまざまな種類があり、それぞれリスクやリターン、求められる知識などが大きくことなります。

資産運用の経験がない初心者の方は、最初から大きなリターンを狙うのではなく、リスクが少ない手段で初めてみてはいかがでしょうか。